■手話通訳士試験に挑む<第6回>■
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はじ めに |
勉強 方法 |
試験 概要 |
出題 範囲 |
日程 |
参考 図書 |
障害 福祉 |
国語 | 手話 |
2004.01.17.sat
2004.02.12.thu〜13.fri(一部修正)
2004.3.28.sun(一部加筆)
<本日の進め方>
(1)出題基準(「受験の手引き」より)
一般に,通訳者は,通訳すべき話の内容を正確に理解し,把握したうえで,的確に言い換えたり,まとめたりして,通訳しなければならない。このためには,まず,国語についての確実な基礎知識とともに,その理解力や運用能力が必要である。従って,総合的な国語力を問うため,次の各項目等について出題する。 1 発音のしかた,音の区別,アクセントなど 2 単語 言葉の意味,類義語,同音異義語,和語,漢語,外来語,新語,慣用句など 3 文法 品詞,文の構造など 4 文字 漢字,仮名遣い,表記法など 5 表現法 敬語の使い方,諸種の文章の書き方など 6 文章読解 やや長文の論理的な読解・要約など
(2)出題傾向
国語の場合は、テーマ(項目)ごとに何年に出題されたという形で出題傾向を示すことが難しいと感じました。結局、過去の問題集を解いて苦手な部分を体で覚えるようなやり方しかないのかなと思っています。
「手話通訳技能認定試験傾向と対策」の巻末の『資料5 過去の設問の傾向と分類』では、上記の出題基準6項目+その他で分け、さらに18の小項目に区分して過去問を整理しています。
1 発音のしかた,音の区別,アクセントなど (1)発音のしかた,音の区別,アクセントなど (2)音韻論や音声学などの知識 2 単語
(言葉の意味,類義語,同音異義語,和語,漢語,外来語,新語,慣用句など)(1)言葉の意味,類義語,同音異義語,和語,漢語,外来語,新語 (2)慣用句、ことわざなど 3 文法(品詞,文の構造など) (1)品詞 (2)文の構造など 4 文字(漢字,仮名遣い,表記法など) (1)漢字 (2)かな遣い (3)表記法など 5 表現法(敬語の使い方,諸種の文章の書き方など) (1)敬語の使い方,諸種の文章の書き方など (2)方言、スラング、ジャーゴン、流行語 (3)比喩的な表現 (4)表現効果 6 文章読解(やや長文の論理的な読解・要約など) 7 その他 (1)形態素など (2)言語の習得 (3)ことばと社会 (4)その他
【制作中】
(3)基本参考書・問題集
◆木下お奨めの参考書・問題集◆
参考書 問題集 全体 「手話通訳技能認定試験傾向と対策
−手話通訳士試験合格への道」手話通訳士試験模範解答集
(日本手話通訳士協会)国語 「手話のための言語学の常識」
(鈴木康之)
\2,500+税・全日本ろうあ連盟
「新しい日本語学入門―ことばのしくみを考える」
(庵 功雄 (著))
価格: ¥1,800 単行本: 336 p
サイズ(cm): 210 x 148
出版社: スリーエーネットワーク
ISBN: 4883191788(2001/02月発行)「手話コミュニケーション研究」
No34〜No50(小嶋栄子)
”手話通訳者のための日本語学”
第1回音声言語の形態素と手話の形態素
第2回音声学のいくつかの基本的な用語について
第3回具体的な音の区別、およびアクセント・イントネーションなどについて
第4回単語(1)
第5回単語(2)
第6回単語(3)
第7回単語(4)
第8回文法(1)
第9回文法(2)
第10回文法(3)
第11回文字(1)漢字
第12回文字(2)仮名遣い、表記法など
第13回文字(3)外来語表記とローマ字表記
第14回表現法(1)敬語の使い方
第15回表現法(2)さまざまな表現法や諸種の文章の書き方など
第16回文章読解(やや長文の論理的な読解・要約など)
(4)参考資料
◆「手話通訳技能認定試験傾向と対策 −手話通訳士試験合格への道」の参考資料◆
● 文化庁編
「ことばシリーズ」大蔵省印刷局(政府刊行物取り扱いの書店等で入手可能) (1)新「ことば」シリーズ10『言葉に関する問答集−意味の似た言葉−』 (2)新「ことば」シリーズ11『豊かな言語生活のために』(国立国語研究所) (3)新「ことば」シリーズ12『言葉に関する問答集−言葉の使い分け−』(国立国語研究所) ● 渡辺実
『日本語概説」〈岩波テキストブックス〉岩波書店,1996年 ● 鈴本真喜男・長尾勇編
『新編国語要説』学芸図書,1993年。 その他
国語辞書巻末に付載の「日本文法」,
漢和辞書巻末に付載の「漢字概説」,
高校の「古典」を除いた『国語』教科書など。● 「手話通訳士試験模範解答集」
(第4回〜第14回),1993〜2003年。日本手話通訳士協会・全国手話通訳問題研究会編・発行 ※以上のほかに,むぎ書房『にっぽんご』シリーズをあげておく。
これは,国際的な言語学の常識に基づいて,子ども向きに編集された日本語のテキストである。
特に
『にっぽんご(4の上)文法』
『にっぼんご(5)発音とローマ字』
『にっぽんご(6)語彙』
『にっぽんご(7)漢字』を推薦する。
子ども向けのテキストなので,だれにも読解が可能である。
手話通訳士試験の受験者には不十分かも知れないが,上記の常識に基づいて日本語を概観できるという意味では,最適の入門的な参考書といえるだろう。「にっぽんご1 もじのほん」 「にっぽんご2 もじ はつおん ぶんぽう」 「にっぽんご4の上 文法」 「にっぽんご5 発音とローマ字」 「にっぽんご6 語い」 「にっぽんご7 漢字」 ● 『概説・現代日本語文法』 日本語文法研究会編おうふう,1989年。(上記『にっぽんご』シリーズと同様の趣旨に基づいて,大学の講義用に編集された現代日本語の文法の概説書) ● 鈴木康之
『手話のための言語学の常識』〈手話コミュニケーション双書〉2,全日本ろうあ連盟,2001年。(手話を学ぶための土台となるような日本語についての言語学的な知識を概観)
(4)その他の情報源
◆とにかく「問題を解く」トレーニングを数多く積むしかないように思います。◆
No 勉強資材 備考 ・高校受験用問題集
・県立高校入試問題
・教員試験対策2005茨城県「国語科」こうした問題集は、bookoffへ立ち寄ったときに毎回チェックしてみると案外安く手に入ります。 (1)平成15年度受験用「茨城県公立高校6年間入試と研究」(声の教育社) (2)2005年度版「茨城県の国語科」(協同教育研究会編)協同出版
〔茨城県教員試験対策シリーズ3〕・大学入試センター試験問題 「独立行政法人 大学入試センター」のホームページで試験問題及び解答を見られます。
◆その他日本語や国語をテーマとした新書などを普段から読むことをお奨めします。◆
No 勉強資材 備考 「まちがいだらけの日本語文法」
町田 健(講談社現代新書)文法はなぜ必要なのか?
・私たちは日本語の文法を知ることで、日本語という言語で正しく使える文とはいったいどんな仕組みを持っていなければならないかを、改めて確認することができます。
・そして、日本語の文が持つ意味を確認できれば、人語で言われたり書かれたりした文が、どんな意味を表しているのかを誤解なく理解することができるようになります。
・さらには、こちらの方が大切なのですが、自分で日本語を言ったり書いたりするときに、自分が他の人に伝えたいと思っている意味を、できるだけ正確に表現できる「達意」の文を作ることができるようになるという利点もあります。(本書より)
もくじ(抜粋)
・文法はなぜ必要なのか
・文を文節に区切って何が嬉しいのか
・自動詞と他動詞の区別はよく分からない
・日本語にはどうして未来形がないのか
・「格助詞」の「格」とはどういう意味なのか
・「は」はどうして「副助詞」なのか
・「太郎は平泳ぎが上手だ」の主語は何か
・どうして日本語の述語は文末に来るのか
・日本語にはどうして関係代名詞がないのか
・国文法はどうしてこんなに問題が多かったのか「外国語としての日本語」
佐々木瑞枝(講談社現代新書)その教え方・学び方
普段何気なく使っている日本語の意外な横顔。独特のアクセントや敬語、微妙な表現・言葉の使い分けなど、視点を変えると見えてくる日本語再発見の書。(表紙解説より)
次のような場合はどうだろうか。
「木村がいびきをかいてね」と「木村にいびきをかかれてね」。
前者なら、木村君のいびきを面白がっているのかもしれない。しかし、後者のように受け身形で使った場合には、明らかに「いびきがうるさくて、眠れなかった」とはっきりと、迷惑だった自分の体験を、受け身表現の中に込めている。留学生がこういった会話に、相手の期待通りに反応できない場合、日本人学生は『留学生ってさ、やっぱりカルチャーが違うっていうか。日本語はできても、どこか通じないんですよね」となってしまう。
これらは明らかに日本語の問題なのだが、日本人学生自身、何が問題の鍵なのかは判断できない場合が多い。
「カルチャーが違う」では解決できない、日本語の受け身の問題がそこに潜んでいる。(本書より)
もくじ(抜粋)
・日本語の音はここが違う−音声
・国語文法との違い
・「てフォーム」とは何か
・「先生、きれいな花が飾っていますね」
・形容詞の意外な難しさ
・なぜ日本語の受け身は重要なのだろう
・敬語は難しいか
・和語・漢語の使い分け
・作文の添削はこのように
・言葉にできないものを教える「河合塾マキノ流!国語トレーニング」
牧野 剛(講談社現代新書)カリスマ「現代国語」講師が集大成した圧倒的方法論を一挙公開。
コード読み、「ウロボロス型」の論など、国語力を鍛える目からウロコの技術!(表紙解説より)