木のつぶやき | |
2003年10月31日(金) |
政見放送の手話通訳について(その3)
■政見放送の日程が明らかになりました■
茨城ニュース - 10月30日(木)19時11分(毎日新聞)より転載します。
[’03衆院選]政見放送日時を発表−−県選管 /茨城
県選管は29日、衆院選県内小選挙区立候補者の政見放送の日時を発表した。
【テレビ】
月 日 時 間 政党名 放送局 11月1日(土) 午前5時5分〜35分 自民党・共産党・民主党 テレビ東京 11月4日(火) 午前8時35分〜9時5分 共産党・自民党・民主党 NHK 11月5日(水) 午前8時35分〜9時5分 共産党・自民党・民主党 NHK 11月6日(木) 午前5時〜40分 自民党・社民党・民主党・共産党 テレビ東京 11月6日(木) 午前8時35分〜9時5分 共産党・自民党・民主党 NHK 11月7日(金) 午前8時35分〜9時15分 共産党・自民党・民主党・社民党 NHK
【ラジオ】 ※参考までにラジオ版の予定も掲載します。
▽11月6日午後0時20分〜50分、自民党・民主党・共産党
▽11月7日午後0時20分〜1時、民主党・自民党・共産党・社民党(以上、NHK)
▽11月2日午前6時5分〜35分、共産党・自民党・民主党
▽11月3日午後10時20分〜50分、共産党・自民党・民主党
▽11月4日午後10時20分〜11時、社民党・民主党・自民党・共産党
▽11月5日午後10時20分〜50分、共産党・自民党・民主党(以上、茨城放送)
こんな日程で決まるのかも…
ここで公示からの政見放送の流れをおさらいしてみると…
10月28日(火) 公示 10月29日(水) 朝刊に候補者名等が掲載される。 政見放送日程の決定(茨城県選挙管理委員会) 10月30日(木) 朝刊の地方欄に「政見放送」の30日・31日の放送時間等掲載(東京版) 10月31日(金) 夕刊テレビ欄「明朝」5時5分衆院選政見「茨城」(12チャンネル) 11月01日(土) 朝5時5分から12チャンネルで小選挙区茨城県の政見放送
各政党の政見放送の内容は…
1日の放送では、自民党・共産党の政見放送に手話通訳が入っていました。
共産党は、全国版の手話通訳者がずっと通訳していましたから、おそらく関東6都県(東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木)全体を一人の通訳者で担当していたようです。
民主党は、前回もそうでしたが、字幕スーパーによるものでしたが、冒頭の管代表のしゃべりの部分に字幕がなく、あれはおそらく聴覚障害者団体への相談がなされないまま一方的につけられた字幕スーパーだったのではないかと思われます。
自民党は、茨城の地元の手話通訳者が通訳を担当しました。ただ、共産党に比べてワイプが小さく、やや見づらいなあと感じました。前回僕が担当した時のビデオを見ても同じ大きさだったので、これは今後改善が図られるといいなと思いましたが、同時にいれられるテロップのスペースや、テレビの大きさによっては画面の端が切れたりすることを考慮するとギリギリなのかなとも思いますが、いずれにしても放送を見て、聴覚障害者団体と共に各政党に申し入れとか要望書の提出をしてはどうかと思います。
全ての選挙の政見放送に手話通訳をつけよう
僕もすっかり忘れていたのですが、この政見放送への手話通訳の挿入は比例区には認められていません。小選挙区の各政党持ち込みの政見放送に限って、「各政党の責任で」手話通訳をつけることが認められているに過ぎないのです。
(注;…と僕は安易に考えていたら「手話通訳をつけることは認められている」のだそうです。ただし、「制度上規定されていない」状態なんだそうです。スミマセン、勉強不足です。参考「障害・高齢者の参政権における課題」)
これでは、選挙管理委員会が「公的に保障した」手話通訳とは言えないのではないでしょうか。
「この政党は手話通訳がついているからいい政党だ」「こちらは字幕だけだからダメだ」ということでは、まるで手話通訳者が政党の付属物や選挙運動の一手段のように見られてしまいます。
こうして僕が手話通訳が付いているかいないか云々をしているのも、一つの「政党評価」や「選挙運動」になりかねない危うさがあります。
本来、手話通訳や字幕スーパーは選挙管理委員会の責任で全ての政党・立候補者の政見放送につけられるべきだと思います。今回の政見放送をみんなでよく見て、私たちの声をもっともっと選挙管理委員会や各政党に訴えていく必要があると思います。
そういった国民の声を国会に届かせるのがまさに「選挙」ではないかと思うのです。自分の名前を連呼するだけの選挙運動ではなくて、キチンと国民の声を拾い上げ、それをひっさげて国会に乗り込んでいくというのが候補者の使命だと思います。
私たちも、選挙なんて関係ないとか、どうせ誰がなっても同じだ、などと考えるのではなく、私たちの声をキチンと受け止めてくれる国会議員を見極めなければなりませんし、もっと積極的に「議員を育てるのは私たち国民の役割だ」という認識が必要なのではないかと思います。
以前は、各地で「政見放送に手話通訳をつけてみるビデオ上映会」が活発に行われていたと思いますが、今回の総選挙ではどんな状況なのでしょうか? 少なくとも比例区には手話通訳も字幕スーパーもついていませんので、今回の選挙のように「政権交代をめざす」というような選挙で「どの政党が政権を担うにふさわしいのか」を判断する材料としても、音声だけの政見放送は納得できません。
聴覚障害者の選ぶ権利が、ないがしろにされていると思います。
そんな思いを地域のみんなで共有するためにも是非みんなで政見放送を見てみたらどうでしょうか。
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