全通研(ぜんつうけん)って、何?

・「全国手話通訳問題研究会(略称;全通研)」に関する情報です。

1)概略

・全国手話通訳問題研究会(全通研)は、聴覚障害者福祉手話通訳者の社会的地位の向上を目指して、手話手話通訳聴覚障害者問題についての研究・運動を行う全国組織です。
 全国47都道府県全てに支部を置き、聴覚障害者団体と共に地域の福祉向上のための活動や学習を行っています。
 また、機関誌『手話通訳問題研究』の発行、研究図書等の出版を行い、聴覚障害者問題の啓発に努めています。
 会員には手話通訳を職業とする人(専任手話通訳者)から手話を学ぶ人(手話学習者)まで幅広くいます。
・事務所 ; 〒602-0901 京都市上京区室町通今出川下ル繊維会館1F
        電話 075-451-4743  Fax 075-451-3281
        ホームページ  http://www.zentsuken.net/

2)組織形態

・全通研組織の詳細は、全通研のホームページをご覧いただきたいのですが、ポイントは次の3点です。
@個人会員制です。会費を払えば、経験や聴覚障害の有無などいっさい関係なく誰でも加入できます。
A加入手続きは、都道府県の支部を通じて行い、半自動的に支部会員となります。そのため支部(茨通研)としての会費(14年度茨通研は1000円)も同時に払うことになります。
B全通研茨城県支部を「茨城県手話通訳問題研究会(略称;茨通研=いばつうけん)」と呼んでいます。従って、日常的な全通研活動は、会員個々から見ると茨通研として活動することになります。
 全国レベルとしては、全通研が行う集会や講座等の案内、あるいは年4回発行される研究誌「手話通訳問題研究」がありますが、これらは全て茨通研を通じて案内や発送が行われます。
 また、茨通研独自の活動として「茨通研のつどい」(14年度は10月27日にワークヒル土浦で開催)や「めだかの学校」あるいは、機関誌「WA!」の発行があります。

3)財政

・全通研会費は、8000円です。これに各都道府県支部の会費(茨通研の場合は1000円、千葉県などは2000円)を加えたものを通常「会費(計9000円)」と呼んでいます。
・茨通研は、全通研本部に8000円を支払い、1000円を支部会費として、茨通研独自の活動に使います。さらに全通研本部からは、「支部還元金」として1500円×会員数がバックされますので、実質的には全通研本部会費6500円+茨通研会費2500円ということになります。
・全通研会費はしばしば「高い!」と批判されますが、これは全通研財政の会費への依存度が高いことに原因があると思います。
・法人化して財務体質を強化しようという動きはずっと以前からありますが、会員数の伸び悩みもあって実現していません。NPO法人化も模索されたようですが、現在の代議員制では「会員の表決権の平等」が保障されておらずNPO法をクリアできないようで(各支部の会計方法がバラバラであることも問題とのことです。)、未だに法人化はなかなか難しいようです。
・また、運動体でもあるため、国の助成金等はあまりあてにできませんし、収益事業として出版事業がありますが、一般向けの手話テキストと違ってかなりマニアックな(?)書籍が多いですから、売り上げもそれほど期待できません。また、企業スポンサーや寄付の募集が必要かと考えますが、それも法人化が一つのネックになっていると思います。結局、会費を基本とした財政構造が続いており、運動の拡大=会費収入増が必要=会費引き上げ=会員数の伸び悩みという、財政的な脆弱さがなかなか克服されない状況となっているように思います。
(本当は、先に「会員数の増大」があれば「会費の引き上げ」は必要ないわけですが、すでに9000円の年会費は、けっして安いとはいえず、会員勧誘にあたってネックになっていると思います。)
・従って、茨通研としても、手話講座を開いて授業料収入を得るとか、一般受けする手話の本を作って売ったり、「サカナくん」みたいなキャラクターを作ってテレビで手話を売り出すとか、要するに「手話の商用利用(?)」を考えない限り、とにかく一人でも多くの方に会員になっていただくことが財政的にも重要となっています。
・言い換えれば、手話通訳問題の研究・運動を進展させるには、手話を学ぶ私たち一人一人が9000円を負担して全通研を支えていくことが、とても重要なのです!
 ただ、口でこのように理念を言うのは簡単なんですが、やっぱ9000円はこの不景気の時代にけっして安くはないですから…。なんか「メリット(お買い得感)」ないとね。⇒以下の「主な活動」をご覧下さい!

4)主な活動

◎全国レベルの活動
@全国手話通訳問題研究集会 毎年夏(8月)に全国各都道府県持ち回り主管で開催。
講座(講演会形式)を中心に、幅広い知識を学びます。
・初めての方でも楽しく学べます。
・2003年度は、8月22日(金)〜24日(日)に熊本市内での開催です。
・これまでの開催地と僕の参加状況
(工事中)
A全国手話通訳問題研究討論集会 毎年冬(2月)に関東と関西で交互に開催。
分科会での討論を中心に日頃の研究活動の成果を元に情報交換し、議論を深めます。
・各都道府県での学習活動に参加した上で参加するのがルールですが、事前学習会や事後報告会がなかなかキチンとできていないのが現実だと思います。
・でも、初心者は参加しちゃダメというワケではもちろんありません。最初は誰もが「初めて参加」なのですから。
・2002年度は、2月15日(土)〜16日(日)に神奈川県横浜市の神奈川大学で開催されます。
<神奈川討論集会の分科会テーマ>
第1分科会 手話通訳者派遣制度
第2分科会 手話通訳設置制度
第3分科会 手話
第4分科会 手話通訳者の専門性を高めるために
第5分科会 手話講習会・手話奉仕員の養成
第6分科会 手話通訳者の養成(⇒木下参加予定)
第7分科会 専門学校等での手話講座
第8分科会 テレビと手話通訳
第9分科会 聴覚障害者の暮らしを見つめて(医療)
第10分科会 聴覚障害者の暮らしを見つめて(労働)
第11分科会 手話サークル
第12分科会 手話通訳者の健康
第13分科会 聴覚障害者関連施設
・これまでの開催地と僕の参加状況
年度 開催地 木下の参加状況 備考
01 1984 大阪 手話を始めて4年。まだ関心が低かった?
02 1985 東京 手話サークル? 参加したことは参加したのですが…、この時初めて南玲子(きいろぐみ代表)に出会ったことしか覚えてない。
03 1986 兵庫 手話講習会 カリキュラム8項目整理。
04 1987 千葉 手話講習会 テキストがテーマだったように思うがあまり成果がなかった。
05 1988 京都 手話講習会(レポート発表) 勝手にレポート発表して市川恵美子さんに思いっきり怒られた。
06 1989 埼玉 手話講習会 やたら参加者が多くて散漫な分科会だった。
07 1990 和歌山 手話講習会 帰り大雪で悲惨だった
08 1991 神奈川 この年は東京支部運営委員2年目だったのですが…いろいろご迷惑かけました。
09 1992 滋賀 この年は出向から戻ったのですが仕事がめちゃくちゃ多忙でさらに迷惑を…
10 1993 静岡 92年度末に東京支部運営委員を夜逃げ同然で辞め、とても参加できる状況になかったです。
11 1994 東京 この年は士試験受けたり少し前向きだったのですが、まだ引きずってました。
12 1995 奈良 手話サークル? 2日目はサボって京都で遊んでいたような…
13 1996 千葉 たんぽぽリーダー6年目で、かなり傲慢になってて、やる気も落ち込んでた?
14 1997 京都 98年度にたんぽぽを辞めているので、97年度もあまりいい年ではなかった…?
15 1998 岐阜 第13分科会「聴覚障害者関連施設」 埼玉の河合さんが助言者として参加されておりエラク感動した記憶があります。
16 1999 埼玉 聴覚障害関連施設? 直前に風邪を引いて満足に参加できませんでした。
17 2000 大阪 第12分科会「手話通訳者の健康」 茨城から初参加。みんなで食べたお好み焼きが美味しかった。
18 2001 福島 第6分科会「手話通訳者の養成」※木下の参加報告 吉澤さんと参加。「来年は茨城からもレポートだそう!」なんて盛り上がってました。
19 2002 神奈川 第6分科会「手話通訳者の養成」?
→参加しませんでした。
さあ、今年はどんな分科会になることやら?
20 2004.
2/14-15
兵庫 研究誌87号に掲載
21 2005.
2/12-13
東京・代々木 研究誌91号に掲載
22 2006.
2/11-12
山口・山口市 研究誌95号に掲載
23 2007.
2/17-18
京都・京都市 研究誌99号に掲載
24 2008.2 三重・津市
25 2009.
2/14-15
千葉・市川市
・途中、91年度からは、仕事の方で出向となり(90・91年度)休みが取れなくなったことや、91年度から手話サークルたんぽぽのリーダーになったため2月は次年度の準備で一番忙しい時期になってしまったこと等が重なったため、不参加が続きました。
B全通研学校 障害者福祉や手話技術を学ぶための講座
◎関東レベルの行事
   関東ブロック討論集会・・・毎年秋に、関東各都県の持ち回りで開催

5.研究誌(「手話通訳問題研究」)

・全通研の機関誌です。毎号たいへん勉強になる特集が組まれており、聴覚障害問題や手話通訳をめぐる最新の情報を得ることができます。
・年4回発行、1冊1000円(送料160円)
・バックナンバー No.1〜13(合本) 7,000円
           No.14〜75       600円〜1,000円(品切れの号もあります。)
           (品切れ/15・26・29・37・42・44・50・51・53・59)

6.その他の出版活動

・ビデオ「手話この魅力あることば」
 各地のろう者の手話を収録。最新号?には茨城の鯉渕夫人も登場!
 No.1〜10  3,980円
 No.11〜13 4,980円
・全通研オリジナル出版物(全通研ホームページ「出版案内」のコーナーをご覧下さい。)
・全通研が企画・協力して出している本
<木下お薦めの2冊>
@手話通訳者の健康管理マニュアル(文理閣 1,470円)
A手話通訳がわかる本(中央法規 1,800円)

茨城県下で手話を学ぶ皆さん、全通研(茨通研)に入ろう!

・全通研ホームページ⇒こちら

・入会申込みは、「茨通研ホームページ」をご覧ください。

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