第2回指導者養成講座 議事録

会 場  大穂公民館
日 時  平成14年6月29日   10:00〜16:00
出席者  (略)
担 当  (略)・・・僕も担当者のひとりでした。
記 録  (略)

1.オリエンテーション

2.電話通訳の心構え(プリント配布)

3.横浜市手話講座見学の内容報告

4.模擬講座(電話通訳)
  ・担当者が役割を決めて模擬通訳をする
    ろう依頼者      Tさん(ろう者)
    通訳(受講生)    Iさん(聴者)
    病院受付(受講生) Fさん(聴者)
    講師(ろう講師)   Fさん(ろう者)
    通訳          木下(ろう講師の情報保障をする)

5.模擬講座を見てグループで討議

<討議結果の発表>

Aグループ(つくば会場)
 1.前もっての充分な相談が必要。キャンセルだけでいいのか、次の予約もするのかの確認が必要。
 2.日時の確認は、メモ用紙やカレンダーを準備すると良い。
 3.相手の状況、例えば男性か女性か、電話対応の雰囲気なども伝えた方がよい。
Bグループ(つくば会場)
1.健聴講師は、通訳役の受講生の話だけを通訳するのではなく、受付役の受講生の話についても通訳した方が、ろう講師はより状況を把握出来るのではないか。
2.電話通訳の場合、受話器を持ったまま通訳するのは大変。手ぶらボタンがあれば、それを使って通訳する方が便利。
3.ボランティア、通訳者の区別をはっきり理解するように指導した方がよい。
Cグループ(水戸会場)
1.電話をする前に、都合の良い日をいくつかあげておいてたらよいのではないか。
2.読みとり通訳をする時、通訳者は手話を付ける。(ろう者が内容確認するため。) 

3.電話口で無言の状態が長く続くと、相手が不安に思うかもしれないので、「相談してみます。ちょっと待って下さい。」と言った方がよい。
4.電話通訳時の多少の時間差について意見が2つに分かれた。
@「手話通訳が入るので、多少時間差が起きます。」とあらかじめ言っておく。
A 相手の健聴者が不安を感じている、又は間があいた時、「通訳が入ると少し間ができます。」と話す。
Dグループ(水戸会場)
1.電話をかける前
    ・伝えて欲しい内容をメモして通訳者に渡す。
    ・何を伝え、どのような返事が欲しいのかきちんと説明する。
 2.電話をかけている時
    ・主体はろう者であり、代理で電話をしている手話通訳者であることをはっ きり伝える。
    ・通訳を介しての電話のため、時間がかかることをあらかじめ了解してもら い、長く待ってもらう時の相手への配慮を忘れないこと。
    ・受話器を肩にはさんだままでの通訳が大変な時は「少しお待ちいただけま すか?」と了解を得て、受話器を置いて通訳する。
    ・相手に合った言葉使いをする。
    ・用件が終わったら、必要に応じて内容の確認、双方の確認をとり電話をきる。
3.その他
    ・ダイヤルするのは、ろう者・通訳者・こだわらない。
    ・緊急時で、現金、テレカを持っていない場合、後日返済し、お礼の言葉を 忘れずに。
    ・ろう者が携帯電話を所持している時はそれを使用する。
    ・隣家であれば、ろう者宅の電話を使用する。
    ・必要に応じて電話の内容をメモして、ろう者に渡す。
    ・電話通訳をボランティアに頼んだときも、守秘義務は同じである。

6.各グループで模擬通訳の発表

 Aグループ : レストラン宴会予約
 Bグループ : 旅行会社へ宿泊予約
 Cグループ : ろう者2人の約束変更 
 Dグループ : 会社への休暇届

7.電話通訳の指導にあたっての注意点、講座のねらいについて − 木下−

1.ねらいの説明・・・今日の学習の目的、学習のながれ
2.指導案の作成・・・横浜市の指導案を参考にして、茨城県独自のマニュアルを講師団で作成する
3.講師(ろう・聴)の役割について・・・
  ・講座中、ろう講師に対する情報保障として、メモ、OHPの準備が必要
  ・模擬通訳は通訳技術の指導、ロールプレイは通訳場面でろう者が感じる不安などを理解するために必要
  ・求められる通訳者を育てるために、ろう者が描いている通訳者像をきちんと受講生に伝えることが大切
   (手話単語を並べるだけの通訳者では困る)
  ・電話通訳で時間差が生じ、返事を待っている電話の相手(聴者)がいることをろう者に伝えることも通訳者の仕事である

8.各会場ごとのグループ討議

§受講生に何を教えるべきか§
 <水戸会場>
   ・手話表現技術だけでなく、電話通訳のマナーを指導すべきである。
   ・ボランティア通訳を頼む時も守秘義務はきちんと守るように指導する。
 <つくば会場>
   ・ろう者が主体であることを守って欲しい。
   ・通訳者が勝手に話すのではなく、パイプ役となる。
   ・ろう者が直接相手と話しているように通訳して欲しい。

9.各会場の講座報告・反省(電話通訳講座)

<水戸会場>
  ・時間配分がうまくいかなかった。(タイムキーパーが必要)
  ・最後のまとめの説明ができなかった。
<つくば会場>
  ・毎回、講座終了5分前 に受講生にアンケートを配り(講座時間内で質問できなかったことなどを書いてもらう)、それを回収して翌週に、答える方法ですすめている。

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