2002.08.31土
指導者養成2 プリント
(若干、レイアウト等を修正しています。)
※このプリントは、横浜市手話講習会見学の際にいただいたものとのことです。たいへん素晴らしいまとめですので、木下の独断で勝手に<(_ _)>(横浜の皆様スミマセン)掲載させていただきます。その上、レイアウトも無断変更してあります。<(_ _)><(_ _)>
電話通訳実習1
<電話する前の心構え>
項目 | 心がまえ(横浜市プリントより) | 木下メモ |
1.聴覚障害者から電話の依頼を受けるときの態度 | 気持ちよく受けられること。 ・『はい、分かりました。』 |
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2.依頼に対する返事 | 電話代理の了解をはっきりと返事する。 ・『電話をしてあげましょう』 |
「してあげましょう」は???との意見が出た。 |
3.相手先と内容の事前確認 | 電話をかける相手の名字と名前、相手に電話する伝言の内容を確認する。 | |
4.電話のまとめかたの事前確認 | 相手からの返事をもらうか、伝言だけにするかを確認する。 |
<電話をかけるときの心構え>
項目 | 心がまえ(横浜市プリントより) | 木下メモ |
1.相手に対する確認事項 | 聴覚障害者の代理として電話をすることを相手に了解してもらう。 | |
2.伝え方の注意 | 相手に、頼まれた伝言の内容を明確に伝える。 | |
3.私語の禁止 | そのときは、自分勝手な話しをしたり、あいづちをうったりしないこと。聴覚障害者が大変迷惑になります。 (電話の主役は、誰であるかを忘れないこと。) |
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4.相手の話の聞き取り通訳 | 相手からの話を聴覚障害者にそのまま伝えられるように手話で表すこと。 (手話表現の方法…両手表現法、片手表現法) (電話のかけ方…肩にかける方法、手に持ってかける方法、イヤホーン・マイク方法) |
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5.相手の様子や態度も伝えること | 相手の話だけでなく相手から伝わってくる雰囲気や印象も伝える。 | |
6.通訳で相手を待たせてしまうような場合の注意 | 聴覚障害者のやりとりで相手を長く待たせないように、こちらの様子を相手に説明するとよい。 | 今回の学習で一番できなかった点。通訳に必死で、相手を待たせてることに気が付かない人が多かった。 |
<電話の受話器を置く前の心構え>
項目 | 心がまえ(横浜市プリントより) | 木下メモ |
1.ろう者に確認した上で電話を切ること | 自分勝手に電話を切らないこと。 聴覚障害者に終わって良いかどうか、 確認して電話を切るように。 |
これも意外とできてなかった。「相手に一方的に切られないようにする」ことの方が、難しかったようだ。 用件が終わって相手に「それでは・・・」というセリフを通訳している間に電話を切られてしまうパターンが多かった。 電話が終わりそうな時には、必ず相手に「少々お待ち下さい。用件が他にないか確認します。」のようなセリフを言う必要があるでしょう。 |
<その他の心構え>
項目 | 心がまえ(横浜市プリントより) | 木下メモ |
1.必ずメモの用意を! | 大事な内容は、メモに書いておくとよい。 (電話をする前にメモ、筆記用具を用意して置く。) |
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2.テレカや小銭はろう者の負担で | 聴覚障害者にテレホンカードや小銭を用意してもらうこと。もし、ない場合は、断るように。 | 「断る」については、厳しすぎるという意見もあったが、「ろう者負担」というルールが広まるためには、必要かもしれない。 |
3.手話が読み取れない時は、必ず確認! | 聴覚障害者の手話が読み取れない時は、繰り返し、確認すること。 | これも実際の通訳の場面では焦ってしまってなかなかできないことだと思うが、最も大切なことだと思う。落ち着いてキチンと確認しよう。 |
<問題はなにか?>
項目 | 問題(横浜市プリントより) | 木下メモ |
1.どんな場合でも守秘義務を厳守! | 相手に伝える内容のプライベートのこと・・・秘密がもれる。 | 電話の周りに他の人がいる場合には「通訳の声が聞こえてしまう」ことにも配慮が必要だと思う。 |
2.必ず「相手の様子」を伝える! | 相手の話しの様子…電話している人しかわからない。 | 「相手の顔が見えない電話通訳で一番難しい点」という通訳者の自覚が求められる。 |
3.電話通訳技術の向上 | 電話と同じ様に電話をかけながら手話で通訳できるか。 | 電話を肩にかけて手話するだけで全然通じないし、電話を押さえるので頭が傾くと読み取りも全然できないのだ! |
4.電話の主体者の明確化⇒相手に理解させること | 電話主は、誰になっているか?・・・聴覚障害者が電話していることを知っているか? この代理者は、自分であることを認識する必要。 | これも、電話通訳の大変難しい点だ。「相手に、<ろう者が電話していること>を分かってもらう」のがとても難しいのだ。 |
5.手話「通訳」の難しさの自覚 | 手話活動者は、手話ができることと手話通訳ができることに技術の差があるが、電話の場合は、どうか? | 以上のような「問題」を通訳者一人一人がしっかり自覚して電話通訳に取り組む必要がある。 |
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