ろう教育のページ<3>
1.手話絵本「ゆび一本からはじめる手話」の製作を通じて
(3)下調べ
「聞こえない子どもたちが主人公の手話絵本」って言ってもなあ〜。
うちの子どもはすでに一番下が小学校6年生で、幼稚園時代ってもう6年前に卒業してるもんな、すっかり忘れてるよ。
まずは、本を読み直して勉強せにゃ。とりあえず3冊。
1.「きこえない子どもと共に *自信をもって大きくなあれ*」((財)全日本ろうあ連盟 出版局)2310円
この本は、聞こえない大人たちが中心となり作りました。子どもの成長や教育について幅広く見通しのもてる情報が提供できるよう、そして何よりも、我々が歩んできた道を振り返ってみて、これから子育てをしていかれる親御さんにぜひ知っておいていただきたいと思う内容を盛り込むように努めました。
聞こえない子どもだち、また子どもと関わる人たちに「だいじょうぶ。自信を持って大きくなっておいで」というメッセージを込めてお贈りしています。(「はじめに」より抜粋)
第1章「きこえない子どもとの出会い」
第2章「障害を早く知ろう」
第3章「豊かなコミュニケーションのために」
第4章「きこえない子どもの学校」
第5章「障害の認識 〜障害を受け止める〜」
第6章「成人ろう者の生活」
第7章「北欧の聴覚障害児子育て法」
2.「手話・ことば・ろう教育」(日本手話研究所ブックレットvol.1 著;鳥越 隆士)((財)全日本ろうあ連盟 日本手話研究所)400円
このブックレットは1999年8月に奈良で開かれた「第11回ろう教育を考える全国討論集会」と2001年1月に京都で開かれた「ろう教育近畿フォーラム」での講演を基調に、筆者が加筆補正してまとめたものです。
1.はじめに
2.相談の事例から
3.子どもたちの発達からみたことばの教育
4.リテラシー(読み書き能力)をどう捉えるか
5.スウェーデンで考えたこと
僕は、この奈良集会で鳥越さんの講演をライブで聴いた。「手話を含めたコミュニケーションの大切さ」を熱心に語られ感動したのを良く覚えている。それが昨年(2001年11月)ブックレットになって多くの方にも読めるようになった。とってもいいことだ。今読んでも、ろう教育とことばの問題を考える上での最良のテキストだと思う。
鳥越さんは昔、国立身体障害者リハビリセンターにいて、1990年4月に国リハに「手話通訳専門職員養成課程(1年制)」(学院)が開設されたときには、教官として活躍された。
<鳥越隆士さんのホームページ>
3.「てではなそう」(著;佐藤慶子、絵;沢田としき)新潮OH!文庫676円税別
手話の絵本っていうと、まっさきに浮かぶのがこの本。佐藤慶子さんって、昔から「不思議な女性」って印象が強いんですが、聞こえない子どもたちと音楽を楽しんじゃう魔法使いのような方です。
これは、92年から93年にかけPARCO出版より刊行された「てではなそう」「うれしい!」「おはようございます みなさん」を1冊の文庫にまとめたものです。