木のつぶやき | |
2003年10月29(水) |
某資格試験勉強顛末(その2)
前回、充実したテキストの話しを書きましたが、実は、学校でくれる問題集はものすごい量で、これを週2回の講義に合わせて片づけていくのは至難の業でした。バスや電車の中でも読んだのですが、やはり机に座り集中して解かないとなかなか身に付きません。
結局、学校の問題集について行けなくなって、問題数が絞り込まれた市販の問題集も買い込む羽目になりました。これがまたなかなか「帯に短しタスキに長し」で、最初は電車の中で読むため新書版のコンパクトなのを揃えた(3冊シリーズ)のですが、新書版では解説が不十分で、次にA6サイズの問題集(これも3分冊)を買いました。今度は少々問題が難しくてなかなか進むことができず、最後に行き当たったのが佐藤孝さんという方の書いた参考書(1冊)&分野別問題集(3冊)でした。
書評など読むと「語呂合わせが多く、好みが分かれるところで、私はあまり好きではないが、基本的に宅建試験を研究し尽くしていることは確か。」とか「計算された粗い記述。細かい法改正にはあまり対応しない。新しい法改正はその年には出題されないだろうと考えてのことか。だとしたら、すごい。とにかくこのシリーズで初心者は十二分。」というように必ずしも好意的な評価ばかりではありませんが、「試験に特化」した参考書&問題集として、実際の試験でも大いに力を発揮してくれたように思います。
手話通訳士試験一次試験対策について
私がここでくどくどと「某資格試験」について書いている理由は、手話通訳士試験の一次試験対策のことを考えているからです。茨城では、初年度と2年度目までは一次試験対策ということで講義(外部講師による講演会)をカリキュラムの中に盛り込んでいました。しかし、外部講師を手配する事務的な余裕がなくなってきたこともあり、現在では実技講習に一本化されています。
このこと自体は、むしろ実技の充実につながっており良かったと思うのですが、一方で一次試験対策を個々の受験生に任せきりにしていては、やはり負担が重すぎるのではないだろうか?との思いをずっと持ち続けています。
一次試験は「各自頑張りましょう」という暗黙の了解になっているわけですが、僕は「こうした時こそパソコンの出番。インターネットを使ったフォローができればもっと学習効率を高め、かつ、手話通訳士に求められる知識の集約と蓄積もできるのではないかと思いました。
そうした一次試験対策を計画する上で、今回の「某資格試験」勉強は大いに参考になるものでした。
先ほど書いた参考書一つとっても「多様な勉強資料がある」ことが、試験のレベルを高める上で相乗的な効果を上げているように思います。それに引き替え我が「士」試験は、士協会&全通研の過去問集と単行本「傾向と試験対策」くらいしかありません。
ネットに広がれ、手話通訳士一次試験対策サイト
今回私が受験した資格など、受験情報満載のウェブサイトが実にたくさんありました。それらは「とても素人が趣味で作ってるとは思えない」本格的なサイトがいくつもあり、メールマガジンで定期的に受験最新情報を送ってくれたり、試験後は自分の回答結果を入力すると後から合格ラインを教えてくれたり、試験を取り巻く「歴史」の長さを感じました。
手話通訳士試験は平成元年に始まっていますから、今年で第15回目ということになります。かなり特殊な資格で受験者数も少ないとは言え、一次試験に対する研究がもっと進んでもいいのではないでしょうか。
一次試験対策がなかなか進まないのは、ペーパー試験というと何か「形式的な知識」というような偏見があるからなのではないでしょうか。しかし、世の中の様々な資格は実に膨大な「知の土台」の上に築かれています。手話通訳士が大学のカリキュラムに組み込まれて専門性を高めていくためにも、一次試験に求められる内容と水準もさらに高まっていくことが必要だと思います。
では、具体的にどのような対策が考えられるのかをこれからぼちぼちとこの「せたつむり」の中で考えていきたいと思っています。(つづく)
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