新聞切り抜き帖
1999.12.02.(木)NHKニュース速報
テレビ番組の音声を聴覚障害者向けの文字情報に 著作権法改正
テレビに自動的に字幕を出すことについては、もうずいぶん前から難聴者協会を中心に要望が出されてきた。
そのネックになってきたのが「著作権法」。
ようやく、そのハードルを越えられることになるのでしょうか。
<記事の要約>
聴覚に障害のある人たちが、テレビの隣に置いたパソコンの画面を通じて、テレビ音声をほぼ同時に文字の情報として楽しむことができるように文化庁は、来月から始まる通常国会に、著作権法の改正案を提出することになりました。 今の著作権法では、テレビ番組の音声をパソコン通信やインターネットを使って文字として流す場合、例えば、ドラマであれば、脚本家といった番組に関連して著作権を持っているすべての人の許可が必要です。 このため、聴覚障害者のために、テレビの音声を隣に置いたパソコンの画面に文字情報として送信することは、技術的には可能でも、ほとんど行われておらず、障害者の団体などから、著作権法の改正を求める要望が出されていました。 これを受けて文化庁は、著作権審議会で検討してきましたが、目的を聴覚障害者への情報の提供に限れば、著作権者の許可を得なくてもテレビの音声を文字情報として送信することを例外的に認めるべきだとして、著作権法を改正する方針を固めました。 この問題をめぐっては、テレビの音声を文字にして流す際に、勝手な省略や要約が行われると内容が変わってしまうとして、テレビドラマの脚本家の団体から反対する意見が出されています。 文化庁では、文字情報にする際に、どの程度まで要約を認めるのかや、情報の提供はだれがどんな形で行うのかなど、具体的な運営の方法について、さらに検討したうえで、来月から始まる通常国会に著作権法の改正案を提出することにしています。 |
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