新聞切り抜き帖

1999.12.01.(水)毎日新聞ニュース速報

<成年後見制度>民法改正など関連4法案が成立 衆院本会議

手話による公正証書遺言が可能に…【小林 雄志】

 全日本ろうあ連盟が中心となって取り組んできた「差別法改正」運動の成果として、ついに手話による公正証書遺言が可能になりました。素晴らしいですね。

<記事の要約>

 現行の禁治産・準禁治産制度に代わり、新しい成年後見制度を導入する民法改正など関連4法が1日の衆院本会議で全会一致で可決、成立した。痴ほうや知的障害で判断力の劣った成人を保護するのが目的で、現行制度をより柔軟で利用しやすいものに改めたのが特徴。来年4月に施行する。

 改正法は、差別的な響きがある禁治産者という言葉を「成年被後見人」に、準禁治産者を「被保佐人」にそれぞれ改める。準禁治産者より、さらに症状が軽い人も「被補助人」として新たに制度の対象とする。

 これまでは(準)禁治産宣告を受けると戸籍に記載されるため、「プライバシー侵害」との批判が出ていた。これを踏まえ、新たに登記制度を設けて登記証明書を本人など一部に限定して交付する。また、判断能力があるうちに自分で任意後見人を選び、判断能力が落ちた場合に受ける保護の内容を事前に契約する任意後見制度も創設する。

 このほか、手話で作成した公正証書遺言を有効とするよう改めた。現行民法では、遺言を残す人の「口述」と筆記したものを本人に「読み聞かせる」ことが必要なため、聴覚・言語障害者は利用できなかったが、口述と読み聞かせの代わりに手話通訳や筆談、閲覧で内容を確認した遺言も有効になる。 【小林 雄志】

ご希望の方には記事をFAXします。ご連絡ください。
 メールは、ここをクリックしてください。

新聞切り抜き帖メニューに戻る トップページに戻る