新聞切り抜き帖

1999.11.28.(日)毎日新聞

「財政再建団体」の危機(東京都)

転落したら・・・あれもダメこれもダメ(恐怖のリスト)【長尾真輔】

(表)財政再建団体転落時、廃止検討が想定される事業とその今年度予算額

これって、都民に対する「恫喝(おどし)」のつもりなんだろうか?
「都民の暮らしを考えながら、いかに財政再建に取り組むか」って姿勢が全然伝わってこないのは、僕だけだろうか?

<記事の要約>

 「麦飯を食べないで済むには、麦入りご飯で我慢するしかない」。東京都の石原慎太郎知事は昭和一ケタ世代らしく、都の財政難をこう例えた。
 麦飯とは自主再建をあきらめ、国に指導をゆだねる「財政再建団体」のことだ。あってはならない事態を想定した都は再建団体化した場合の影響を試算した。その「恐怖のリスト」を紹介する。
(中略)
再建団体では単独事業や国基準を上回る事業は全て見直し対象となる。
(中略)
「国基準まで引き下げの検討が想定される事業」として挙げられたのが、私立学校経常費補助。
(中略)
また「廃止の検討が想定される事業」として、市町村への交付金や道路整備、都立学校の改修・改築、乳幼児・障害者・老人医療費やシルバーパスなどが挙がり、「高福祉・東京」の象徴にもメスを入れた。
(中略)
ただし、来年度の予算編成にあたって「恐怖のリスト」が部分的に実現する可能性は高い。都の財源不足は深刻で、「麦だけのご飯」か「麦入り飯」を選ぶ余裕はないのだ。議会や区市町村、関係団体を巻き込んだ激しい攻防が予想される。

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