新聞切り抜き帖
2000.5.23.(火)日経新聞夕刊 女性かわらばん
あしなが育英会 「自死遺児」たちの癒しの家 建設へ始動
阪神大震災で親を失った子どもたちの心の癒(いや)しの場として話題になった「レインボーハウス」(神戸市)をまね、親を自殺で亡くした子ども(自死遺児)の心のケアのために「東京レインボーハウス」を建てる構想が動き出した。レインボーハウスを運営している「あしなが育英会」が募金活動を始めた。
リストラなどで四十−五十代男性の自殺が年間一万人を超え、「毎日三十二人の自死遺児が生まれている計算」(あしなが育英会)。遺児の多くは、自殺の現場を目撃したショックや「親の死は自分の言動のせい」といった自責の念で、周囲から孤立し、長期間、精神的に立ち直れないという。
ハウスは遺児たちが互いに体験を語り合ったり、心を癒したりするための活動の場を提供する。首都圏の便利な場所に二年後の完成を目指す。募金などの問い合わせは同会(電話03−3221−0888)へ。
詳しい内容は、あしなが育英会とレインボーハウスのホームページをご参照ください。
あしなが育英会とは 「あしなが育英会」は、病気や災害で親を亡くした子どもを「奨学金貸与」と「心のケア」の物心両面でサポートする、民間非営利団体(NPO)です。すべて寄付で運営されていますが、その多くは毎月500円、1000円などの個人の寄付です。1988年からの12年間で、10,097人の遺児に、約83億円の奨学金を貸与しました。現在、約3,600人が奨学金を利用しています。 |
レインボーハウスとは 「レインボーハウス(虹の家)」は、阪神大震災で親を亡くした573人の子どもたちの傷ついた心を癒す家として、あしなが育英会が、1999年1月に神戸市東灘区に建設しました。親と死別して複雑な感情を持つ子どもたちが、それを表現できるよう、設計に工夫をしました。建設費14億円のすべてを、街頭募金などの募金で集めました。 |
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